1954-12-16 第21回国会 衆議院 外務委員会 第2号
日本側といたしましては大野・ガルシア覚書というものは、一応正式な権限のある外務当局者の間で仮調印されたものではありますけれども、これは本調印したものでもございませんし、かつまた先方がどうしてもそれがいやだというものを固執するということも、決して今後の交渉を円満にするゆえんでもございませんので、要するにフイリピン政府は大野・ガルシァ覚書に拘束されたくないということであるならば、日本側としてもそれでは大野
日本側といたしましては大野・ガルシア覚書というものは、一応正式な権限のある外務当局者の間で仮調印されたものではありますけれども、これは本調印したものでもございませんし、かつまた先方がどうしてもそれがいやだというものを固執するということも、決して今後の交渉を円満にするゆえんでもございませんので、要するにフイリピン政府は大野・ガルシァ覚書に拘束されたくないということであるならば、日本側としてもそれでは大野
しかしながら、これは新聞等の非難でございまして、決してフイリピン政府の意向を代表したものではないと思われるのであります。従つて、大野公使も依然として日本の正式代表者としてマニラに駐在しておるわけでございます。
調査団がいろいろの報告をフイリピン政府なり、あるいはレクト上院議員などにやつているようなのですけれども、一体実情はどうなのでしようか。われわれにはさつぱりわかりませんので、今までの調査の状況はどうなつたか、今後賠償の問題についてはどういうふうに打開されて行くものであるかというような点について、この際政府から説明をしておいてもらいたい。
一方フイリピン政府からは、日本賠償能力あるいは日本経済の実態を調査するための大蔵大臣を首班といたします調査団が派遣されまして、すでに一箇月になるのであります。新聞等にはいろいろこの調査団の調査の結果と称するものが出たこと等もございますが、これはさらに調査団自体によつて打消されております。
ただいま外務省の方から御説明ございましたように、この沈船引揚げにつきましては、業者及び金額につきまして、フイリピン政府の了解を得なければならぬということに相なつておりますので、私どもの方では実はこの月曜日、火曜日と二日かかりまして、一応入札を実施いたしまして、業者の選定は終つておりますが、その際に事情をお話しまして、もしフイリピン側の了解が得られぬような場合には、この入札をキヤンセルする、それについて
然るにもかかわらず、先般フイリピンの外務大臣と日本の公使との間に話合いが成立いたしたのでありまするから、勿論我々は従来のいろいろの困難があるにもかかわらず、フイリピン政府としては、この覚書を基礎として正式交渉を行うことに成算を得たと信ずる十分なる理由を持つておつたのであります。
従つてフイリピン政府としても——これはほんの仮定の問題ですが、かりに賠償協定と平和条約を国会に出して、賠償の方はフイリピンの国会で承認したが、平和条約の方は承認しないというような事態が起りますと、これは非常に日本に対する信義の問題にもなりますので、あわせて両方というつもりで、いろいろ両方ともに働きかけているのではないかと思います。そのために困難がさらに加わつておる、こういうふうに私は思います。
私はただいまのところ、先ほど福田君にもお答えしましたが、こちらばかりがいさぎよいという態度をとるよりも、問題の解決を促進する方法をとるべきであつて、フイリピン政府がうまく行かない事情があれば、これに同情して、同情の目でよく見て理解に努めるということをいたしたいと考えます。
フイリピン政府も十分承知しておるわけであります。しかるにそういう事情にもかかわらずこういう協定ができたというのは、これはつまりそういう困難は切り抜け得るというフイリピン政府の見込みによつて、こういうものに調印された。
○岡崎国務大臣 まず十五日に調印いたしました覚書の効力でありますが、これは日比間の政府の代表によつて調印されたものであつて、これはもちろん承認を得ない限りにおいては政府代表間の話合いの結果にすぎないのでありますが、しかし同時にこの内容を共同コミユニケで発表しておりますということは、少くともフイリピン政府としてはこれを認めておるわけでありまして、私もこの共同コミユニケに発表されました覚書というものは、
その次の二十一日を予定しておりました正式会談も当分これを延期しようということになりまして、フイリピン政府のほうは、目下上院のそうした反対の議員諸君といろいろ話合いをして、何とか妥結の途を開くため努力しておるようであります。先ほどのフイリピンからの電話によりましても、現在ではマラカニアン宮殿でマグサイサイ大統領が主宰しまして、こうした会合を開いておるようであります。
要するに食い違いはフイリピン政府と国会との間に存在しておる。
しかしわれわれとしては、おそらくフイリピン政府が、反対をしておるいろいろの人たちに十分説明をして、その結果先方の誤解も解けまして、会談が早く再開するに至るのではないかと期待いたしております。
○岡崎国務大臣 これは先ほど申しましたように、フイリピン政府の同意を得て任命した全権でありますから、更迭等のことは全然考慮いたしておりません。ただ、あまりこうやつて長くかかつて、いつまでも滞在しなければならぬということになりますと、いずれも忙しい用を控えた人でありますから、一時日本に帰つて来ていろいろの用を済まして、また時期を見て出かけるというようなことも最悪の事態にはあるかもしれません。
ことに村田全権につきましては、これを派遣する前に先方にいわゆるアグレマンを求めまして、フイリピン政府でこれを承認いたしましたので、派遣いたしております。従つて、村田全権自身についての問題ではないと思つております。結局問題は四億ドルでは少いという議論のように——ほかにもいろいろ附帯的な問題はありましようが、一番重要な点はそこじやないかと思います。
これはフイリピン政府が発表したものではありませんで、議会方面から出たようであります。
これは先方の全権の構成ともある程度関連して来ると思いますが、それらのことは大野公使が本日フイリピン政府と打合せする手配になつております。従来大野公使がフイリピン政府と打合せました経緯その他からわれわれが推定いたしましたところでは、村田省蔵氏のような人に来てもらえば非常に好都合でなかろうかというような空気がフイリピン側に非常にある、むしろ強いということを聞いておるのであります。
これにつきましては、外務省を通じまして、ただいまお読み上げになりましたそういう家族の方に直接現地に行つていただきまして本人を説得したならば本人も了として折れて来るのではないかということで、フイリピン政府に対しましては、外務省を通じまして、こちらから家族ともども行つて説得工作をやりたいということを申し出ておりますが、いろいろな事情でまだ実現に至つていない状況であります。
しかし、そういう態度で現地ではフイリピン政府に当るように、すでに訓令もいたしておりますし、追つてそれについての結果が明らかになつて来るものと思います。
○国務大臣(草葉隆圓君) ルバング島に相当な旧日本軍人がおるということでありますが、これは実はルバング島には数名の旧日本軍人がまだ投降をしないままにおるということが私どもにわかつておりましたので、従来、外務省を通じまして、フイリピン政府に、平和的手段で投降の方法を講ずるについてこちらも協力をいたしたいからというので申し出てあるのであります。
併しながら事故の発生したものはすべてフイリピン向けのものでありまして、而もそれはフイリピン政府による何と申しますか補償、それからこのフイリピン国の法令の改正で不可能となつたための非常事故によるものであるわけでありまして、昨年度の実績におきましてフイリピン向けの委託販売輸出が非常に大きかつたことなり、或いはこの保険の運営に当つて海外の受託者の信用状態を調査いたしまして引受けるというふうなことをかれこれ
○政府委員(松尾泰一郎君) 実は先ほど申しましたフイリピン政府の、何といいますか、補償に関する法令を急遽撤廃をいたしてしまいましたがために昨年度こういう損失が出たのでありますが、昨年度フイリピンにおきまして博覧会を開催をいたした。それに対して相当各国からも出品をし、日本からも出品をいたしたのであります。
それからもう一つついでに、フイリピン政府との総額の問題が、その後大野公使と先方当局との間で交渉がされておると聞いておりますが、これがその後公表されておりませんが、どの程度に進展をしておりますか。あるいは最近に解決の見通しは立つておりますかどうですかということを、できるだけ詳細に承りたいと思います。
しかしフランスの方の残つておる者も近く解決せられるようでありますし、フイリピン政府の方は全部解決したというような関係もありますので、こうしたいいニュースがございますたびに、またそれに関連して各関係国に駐在しておる大公使に訓令して、向うと話合いをさしておるのであります。
戦犯問題については、昨年はマヌス島からの濠州関係者の内地送還を初めフイリピン政府の好意的措置による同国の関係者の全員釈放並びにフランス関係戦犯の大部分の釈放等を見ましたことは、誠に喜びに堪えません。又関係国による仮出所の措置も漸次増加しつつありますが、今なお巣鴨には七百九十八名の者が拘置されており、これら戦犯者及び留守家族の窮状は誠に胸を打つものがあります。
戦犯問題については、昨年はマヌス島からの濠州関係者の内地送還を初め、フイリピン政府の好意的措置による同国関係者の全員釈放並びにフランス関係戦犯の大部分の釈放等を見たことは、まことに喜びにたえません。また関係国による仮出所の措置も漸次増加しつつありますが、いまなお巣鴨には七百九十人名の者が拘置されており、これら戦犯者及び留守家族の窮状はまことに胸を打つものがあります。
それからなお新聞に報道していることを私は決してこれは間違いだとは申しませんが、私自身の最近の経験によりますと、フイリピンに行きまして話をするまだその前に、東京で確かに私がフイリピン政府に対して数は忘れましたが何億、そしてついでにインドネシアには何億、ビルマには何億、総額何億だという予定であつて、フイリピンにその額を言つたということが、私が会見する前にどうも新聞には伝えられていたように思います。
従つて領海侵犯ということは、フイリピン政府において間違つおつたの、だということがはつきりしておる。すでに今日二箇月以上、三箇月にもなつておるのに、当面の責任者である外務大臣が、そのような間違つて答弁をするということはもつてのほかだと思う。この点について外務大臣はどうお考えになつておるか、それをひとつお聞きしたい。
その調査に対しては、すぐさまマニラでフイリピン政府に申し入れまして、こちらの方である程度わかりました事情も申し添えて、こういうことがあつたようであるが、どういうふうに行われたかというふうなことを述べて質問をしておるわけであります。それについてはまだ返答がありません。
爾後すでに二箇月にわたつておりますので、フイリピン政府との外交交渉は相当進展をみておるかと思いますので、本事件に対する外交交渉の経過について御説明願いたいと思うのであります。なお本船の母港である枕崎市議会から、先日陳情書が参つております。おそらく外務当局の方へも行つておると思いますが、読み上げてみます。
この点非常に重大な問題でありますので、願わくは、私どもはこの第三海洋丸の事件を足がかりにして、強くフイリピン政府に対して要求をしてもらいたい、日本漁業の安定を期してもらいたいと思うのであります。しかも本件に対しましては、暴行事件までも行われている、かようなことは、われわれとしては断じて許さるべきでない。